高校数学:判別式(高1・高2)・2次方程式の解の個数

こんにちは。相城です。判別式について書いておきます。

判別式についてと高1での扱い

中学校のときに二次方程式の解の公式って習いましたよね。こういうやつです。
ax^2+bx+c=0\ ( a\neq0)の解は
x=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
で求められるというものです。
判別式Dというのはこの解の公式の根号の中のb^2-4acのことをいいます。
一般に判別式D=b^2-4acとします。
このb^2-4acが正の数なら解の公式の根号の前に\pmという+-の2つの異なる実数解が存在することになります。また, b^2-4ac=0なら, 根号の前の\pmはなくなるので, 解はx=-\dfrac{b}{2a}の1つになります。
高1ではb^2-4acが負になる場合は扱わないので, b^2-4ac<0のときは, 解なしとして扱います。
このように, b^2-4acの符号によって, 二次方方程式の解の個数が分かることになります。
【例】次の2次方程式の解の個数を調べなさい。
x^2-9x+3=0
D=(-9)^2-4\cdot1\cdot3=69>0
異なる2つの実数解・・・2個
x^2+8x+16=0
D=8^2-4\cdot1\cdot16=0
重解・・・1個
2x^2+2x+5=0
D=2^2-4\cdot2\cdot5=-36<0
解なし・・・0個

まとめると,

高1での判別式
D=b^2-4ac>0なら異なる2つの実数解
解はx=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
D=b^2-4ac=0なら重解
解はx=-\dfrac{b}{2a}
D=b^2-4ac<0
解なし

高2での判別式の扱い

高2では扱う数の範囲が虚数にまで広がるので, D=b^2-4ac<0の場合は, 異なる2つの虚数解を持つという具合になります。したがって, 高2ではD<0の場合の扱いを変更し以下のようになります。

高2での判別式
D=b^2-4ac>0なら異なる2つの実数解
解はx=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
D=b^2-4ac=0なら重解
解はx=-\dfrac{b}{2a}
D=b^2-4ac<0なら異なる2つの虚数解
x=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}

異なる2つの虚数解の例題(D<0)
2x^2-3x+5=0を解きなさい。
x=\dfrac{-(-3)\pm\sqrt{(-3)^2-4\cdot2\cdot5}}{2\cdot2}
x=\dfrac{3\pm\sqrt{-31}}{4}
x=\dfrac{3\pm\sqrt{31}i}{4}・・・(答え)


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